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旧授業百景

身近なものから問いかけ &Moodle活用術👀 vol.2

2020.06.10

長岐滋先生の「授業百景」vol.2です! vol.1はこちら


長岐滋(ながき・しげる)先生
工学部・機械システム工学科をご退職され、
現在シニアプロフェッサーとして授業を受け持っている。

意外と使えるムードル!

 あとは、さっきも言ったように基礎科目なので演習はずっと重視していて、きちっとやれるように宿題のレポートや演習問題を毎回出して、採点はTAの学生さんに頼んで、っていうのを昔はやってたんですけど。

 最近、moodleを使って演習問題や小テストをするようになってから、学生さんにも評判がいいです。授業の後に毎回小テストを何題か出して、締め切りを2週間ぐらいで、全部オンラインで採点もしてくれます。2週間っていうリミットはありますけど、一回問題解き始めたら30分以内に解かなくちゃいけないとか、そういう制限はないです。タイミングのいい時に必要な時間をかけて解いてもらえればいいので。
 しかも一回作ったら、ずっと使えるので便利です。それから、提出は求めない自習用の練習問題と、試験の過去問(中間と期末)は解答例つきで、全部そこに出してます。
―(゜゜)!過去問がオープンなんですね。 うん。以前は紙ベースの演習というのをやらせてたんですけど、それはもうやらなくなっちゃいました。本当は紙でやって、それを採点してやるっていうのもやった方がいいとは思うんだけど…なかなか、パワーもないし笑。100人いますからね。

 紙で解いてもらって採点するというのは中間と期末の試験にするとして、小テストは専らムードルですね、便利です。成績評価は、ムードルが30%、中間が30パーセント、期末が40%、っていうようなのをシラバスにも書いてあります。

 小テストは、問題が出て、数値を答えて、「本当によろしいですか」って出て、間違ってると「不正解」っていう風になります。これは何回答えてもいいんだけど、回数が増えるたびに答えが正解になっても点数が減るっていうパターンですね。そこら辺は出題側が自由に設定できます。
 これは全部数値で答える問題なんですけど、それ以外に、選択式とか、言葉で答えるっていうような問題もつくれるので、色々学生さんに出すことができる。

 だから、ムードルを利用するっていうのは非常にいいと思っていて、もう10年ぐらい使ってます。その前は、手書きで演習レポート提出させてっていうのが中心で、それだと採点するのが大変で、TAの学生さん2人に採点してもらってたんだけど、二人で100人もやるとやっぱり、「しんどーい」って言って(笑)。
―確かに、それはしんどいですよね (笑)。

moodleで新年の挨拶もできる!

自分の授業をビデオに撮って見てみると

―ちなみに、他の先生方の授業って見たことってあったりしますか? 授業を見たことはないと思います。ただ、昔教育センターっていう組織があって、授業の秘訣集っていうのを大学全体に向けて作ったことがあったんです。それは、私も一通り見ました。その頃に、梅田先生*が教育改革の担当をやっておられて、授業のビデオを撮らせてね、って話になったんです。それは公の話ではなく、テスト的なものとして自分の授業を撮っていただいたんです。そのビデオを頂いて、自分のを見て、ああこれはいかんなー、というのは思いました(笑)。
―そんなことがあったんですね(゜゜)! 工学部でBT賞**をいただいた時にも、自分の授業をビデオに撮って見るというのは非常に役に立つんで皆さんもやったらどうですかって挨拶の文章に書いたことあるんです。実際にはなかなかね、自分で自分のビデオ撮るのもなかなかやりにくいんだけど(笑)。僕もその時一回だけ撮っていただいたのを見ただけで、その後改善した後のやつ、改善されたかどうかわかんないんですけど、それは見たことはないです。
―それは…すごいですね。自分の授業を自分で見るっていうのは…。 もう、うんざりしましたよ(笑)。90分間あれやるのかっていうね。だからまあ、45分で一回ブレイク入れると学生さんはいいみたい。
―いやいや(笑)!思い切った取り組みですね、学生の発表練習でも効きそうです。


長岐先生の「授業百景」vol.2はここまで!
続いて、長岐先生の学生時代から今に至るまでの経緯を詳しく教えていただきました。
長岐先生の「先生ヒストリー」はこちら

* 梅田倫弘先生…東京農工大学工学研究科、名誉教授(令和2年度現在)。平成29年度~令和元年度に教育担当の理事をされていた。
** BT賞…ベストティーチャー賞。2000年頃に東京農工大学の工学部で行われていた。「最も良い授業をしている先生」が学生の投票によって選ばれる。詳しくは「授業百景」合田先生vol.1・斎藤隆文先生vol.1(只今準備中) などを参照。

※ 授業の形式等はインタビュー当時やアンケートの回答時と変わっている場合があります。何卒ご了承ください。