Stephen先生
~英語教師になるためのタフなプログラム~
Stephen先生の、今に至るまでの経緯を詳しく教えていただきました!
英語教育の集中特訓CELTAを経て
―農工大の先生となるまでの経緯を教えていただけますか。 僕は大学を卒業してから1年間は旅行をして、その後、イタリアで英語教育のトレーニングを1か月間受講した。そして、日本のある英会話教室で1年半ほど働いて、早稲田大学と立教大学を経て農工大にやってきた。もう5年くらいになる。早稲田大学では小さな授業を任されて、そのうち教材やカリキュラムを作ったりするようになった。立教では、英語教育の企画や運営もして、他の英語教諭の授業もいろいろ見てきたよ。
―イタリアのトレーニングというのはどのようなものですか。 CELTAという世界的に有名な英語教育の教師養成機関があって、とってもタフなプログラムだったよ。辛かった。
一か月間、毎日、本物の学生たちを相手に英語の授業をして、授業後には学生と授業のやり方を指導する先生とディスカッションするんだ。僕なりに、よくできた!と思った日も、ディスカッションでいっぱいダメ出しを受けたりして、相当へこんだよ。その分、多くのことを学んだ。自分の授業の強みも、弱みもよくわかった。当時から今にかけても、自分自身の授業方法は十分じゃないと感じているよ。新しい大学に移れば、求められることも学生たちも変わる。だから、考え続けていくようにしている。
―ちなみに…授業をしていて緊張することはありますか。 実は、僕はとてもシャイなんだよ。英語の授業では活発的だから見えないかもしれないけれど(笑)。授業には色々な学生がいて、一つのやり方が全員に通用するとは限らないんだよね。それで、授業の前に「授業やりたくないなあ」って毎回憂鬱だった時期もあったよ。ほんの数年だったけどね。今は、ある程度やり方が定まってきて、学生のスタンスも掴めてきたから、落ち着いた。
けれど、授業づくりはとてもハードだから、先生へのサポートや先生同士でお互いに授業を見たりするのは必要だと思う。例えば、ピアニスト。素人の状態から1週間練習して、さあ人前で弾こう、というのは難しい。プロなら何十年も練習して、指導を受けて、他のピアニストの発表も見に行く。こんな風に、発表の舞台では見えない色々なバックサポートがある。
授業づくりにしても、学生からのコメントはもちろん重要だけど、同じ授業の作り手として他の先生に見てもらうと、また違ったものが得られると思う。大学からのサポートや教育に関して他の先生とアイデアを共有したら心強いと思うよ。
Stephen先生は、「良い授業は良いサッカーの試合のようだ」ともおっしゃっていました。「ゲームの展開に夢中で審判の存在に気づかない。教師が審判で、タスクを一つずつ消化していくことがボールを目で追うようなもの。学生がアクティビティに集中しているのを妨げないように。もちろんイエローカードを出すみたいに注意するときもあるけど、少ないほどいいね。」
「先生大図鑑」#11 はいかがでしたでしょうか?
最後まで読んでいただきありがとうございます。次回もお楽しみに!
- Stephen先生
- 語学教育担当教員 ※全学