上田祐樹先生
~最後は 物理 です。~
上田祐樹先生の、今に至るまでの経緯について教えていただきました!
―続いて、上田先生の経緯について伺っていきたいのですが、概ね修士・博士課程の後はどういった経緯でしたか? 博士とって、東大で1年半ポスドクして、その後すぐここに来たんで、今12、3年目です。
―研究者になろうっていうのは、どのタイミングで思ったんですか? それはまあ、高校生とか、中学生のとき、そういうところで。最初は、人に教えるっていう立場になりたくて、学校の先生になりたかった。まあ笑、ほんとありきたりやけども、ある日アインシュタインロマンっていうね、NHKスペシャルがあったんだけど、それ見て、世の中の根源っていうのはすごい面白いんだな、と。で、物理の勉強をやってみたいなと。今でも覚えている、その時に見た光景を。
で、大学は理学部物理に進んだけど、その時の大学で教えてた先生たちの次元と僕の考えられる、取り扱える次元が違ってた。僕には3次元にしか見えなかったんだけど、その人たちは6次元ぐらい見えるっていう、ああちょっと違うなあ、と思って。
―6次元(゜゜)! そういう抽象的なもんじゃなくて、現実的な、目に見えるようなものを研究しようと思って大学院から工学系の方に行きました。研究者になりたいと思ったのは、中学生の頃で、今やってるものをほんとにやりたいと思ったのは、まあ、修士1年の時。
―そうなんですね。…6次元が見えるってすごいですね。私も物理は好きで、概念は楽しいんですけど、数式は全然分からないです。 数式が一番、なんちゅうかね、英語が分からなくても、その人が書いている数式を見れば、その人がどういう考え方をしているのかっていうのは、ある意味見える。
―そうなんですか(゜゜)…数式って言語みたいなものって聞いたことあります。 言語、言語。物理を数学で書けるっていうのはね、すごい不思議なことで。
―個人的には、全部の学問って結局同じものを見てるのかな、と思います。 まあね、それは物理。
―物理なんですか笑。 笑。
―例えば、生物学でDNAを見るときと、栄養学からうまみ見るとき、アミノ酸は栄養価が高いとか、生物学でもアミノ酸重要みたいな、言葉が違うだけで、物理とか数学でもらせんが構造が、みたいな。 でもね、最後は物理につながるんですよ。生物物理とか、いろいろある、化学物理とか、必ず、なんとか物理っていって。
―最後は物理なんですね笑。確かに、物理が一番平たく表現できる気がします。 うん、主観が入んないよね。
学生からのアンケートで「学生に怒れる熱い先生」と書かれていた上田先生の授業。厳しさもありつつ、間を取ってユーモアを入れたりといった工夫がインタビューの穏やかな語りからも伺うことができました。
「先生大図鑑」#2 はいかがでしたでしょうか?
最後まで読んでいただきありがとうございます。次回もお楽しみに!