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旧先生大図鑑

殿塚隆史先生

~授業準備の調べものが楽しくって…~

2020.03.10

殿塚先生の、今に至るまでの経緯を聴かせていただきました!


殿塚隆史(とのづか・たかし)先生
応用生物科学科

はや20年、研究も教育も好き。

―農工大の先生となるまでの経緯を教えていただけますか? 私はここの大学の出身で、修士まで農工大なんですけど、博士課程は東大なんですよ。でも、博士課程に行こうかどうかって迷いもあったんです。研究も好きだったんですけど、教育も好きで。だから、高校の教員免許とか持ってますよ。ただ、あんまり良い学生じゃなかったので、中学の教員免許も取ろうかと思ったんですけど、なんかめんどくさくて。ただ、中学も取ればよかったなあと思ってますけど。
―そうだったんですね(゜゜)! で、その後は、アメリカのテキサス大学オースチンっていうところで1年ポスドクですね。それから、静岡県立大学っていうところで1年半助手です。まあ、運が良かったというのもあって、その頃はポストが見つかった。その後、農工大の先生に採用されて、今に至る。
 一昨年あたりで勤続20年なんで、もうずいぶん経ってしまっている笑。農工大長いんですよ。

―教育が好き、っていうのは大きいですかね? ありますね。教えるのが好きっていうのと凝り性ですよ。凝り性っていうか、教育でこんな授業をしてみたいとか考えたり笑。授業の感想とか読んで、こんなの入れたらいいんじゃないかって思っているうちにどんどん時間たっちゃって良くないですけど。そういう授業準備も好きじゃないとやってらんないですよ。教育にかける時間って相当で、かけすぎかなってぐらい。やめようと思うんだけど、ついつい授業の予習が楽しくなっちゃう。

へぇ!がいっぱい授業準備の沼

 例えば、解糖系ってわかります?グルコースとかピルビン酸とか
―回路とかですか(゜゜)?笑 回路は、まあ解糖系ってあんまりあなたの知らないことを言ってるけど、グルコースがあって、ピルビン酸まで解糖系で、その後クエン酸回路って流れなんですよ。で、解糖系って複雑じゃないですか、なんでこんなんなってるんだろうとか思い始めて、論文とか探して、色々本とか読み始めちゃう。それで最初は解糖系ってエネルギーを作るんじゃないかって考えられてたんだとか、意外と知らなかったことがこんなにあるとかって笑。
 ここまでやる必要はないかもしれないんですけど。学生でも意外とついてきてくれる人はいるけど、どれくらいだろうな。70人ぐらいいると、10人ぐらいはついてきてくれて、あとダメなんですけど。でも原始のクエン酸回路って実は逆だった、とか分かってへぇえ!とか思ってさ。
―ほへええ(゜゜)。 笑。何で逆かっていうと、地球って今は酸素ですけど、昔は酸素ないんですよ。それは、どうしてかっていうと金星と火星は酸素がなくて二酸化炭素がめっちゃあるんです。90%以上あったから、たぶん原子の地球も同じだったんだろうと。で、金星と火星に挟まれてるからね。じゃあ酸素が無かったら、クエン酸回路を動かす意味がないんじゃないかっていうことで、植物が出てくるまでは、CO2固定にして逆向きに動かしてた。って、へぇえ!とか思ってさ。こんなことを論文とか見てて1日経っちゃって、馬鹿だなこれとか思うんですけど笑。
―すごいですね笑。 まあ楽しそうに言ってるので、学生としては面白いでしょうけど、でもこの授業についていけない人もいますよ。もちろん、これはトピック的に扱って試験には出さないですけど。

 こんな感じで、どうしても授業がある日は授業準備ばっかりになっちゃうので、その日以外はもうなるべく授業のことは考えないように、メリハリはつけるようにしてます。他のこともいっぱいありますからね。学会で論文を審査するとかさ、研究費の報告書を書くとかさ、大学の先生って色々あるじゃないですか。申請書を書いて出してもあたらなかったりとか、委員会活動とか色々あるから、授業準備だけやっちゃうと大変なんですけど。

 でもやっぱり教育は、僕は楽しいので。なんか、気が抜けちゃうと授業の準備しちゃうんですよ。なので、あくまでやり過ぎないように。


 授業の準備が楽しくて没頭してしまうという殿塚先生、インタビューの間もニコニコでとっても楽しそうにお話してくださいました(*’▽’)
 講義では深く突っ込んだ内容も見せながら、板書は基本を押さえて見やすく、感想カードや試験開示で学生との対話も行い、他の先生からのアイデアも取り入れるなど授業づくりの手間暇を楽しんでいる様子がとっても伝わります。vol.1の★レジュメは要チェックです!

「先生大図鑑」#3 はいかがでしたでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございます。次回もお楽しみに!